転勤族の悲しい事情

転勤族は、とにかく人生設計が難しいです。それはある意味、お金の問題よりも難易度が高いと言えるかもしれません。実際、度重なる転勤が理由で会社を辞めてしまった同僚も何人かいます。

まず、転勤に伴う引っ越しには、かなりの労力を要します。「来週、転勤ね」と、突然の辞令が出ることもありますし、仕事をしながらの荷造りや転居先探し、電気・ガス・水道・ネット等の手続きは本当に骨の折れる作業なのです。もちろん引っ越しに関する費用は会社持ちですが、それにしても割に合わない気がします。

独身の頃はまだ身軽でよかったです。それは荷物だけではなく精神的なことにも当てはまります。恋愛をしているとき、もしくは結婚生活が始まってからの転勤というのは、とんでもない障壁。パートナーが仕事を辞められるか、また転勤先で職が見つかるか、といった問題が出てきます。僕の奥さんはスパッと辞めてくれたので、良かったといえば良かったのですが。

奥さんは転勤先で適当なアルバイトやパートを見つけて働いていましたが、子どもができると事情は変わります。産前産後の期間が過ぎて子育てが少し落ち着き、仕事に復帰しようとするのですが、「保育園に子どもを預けられない問題」が勃発します。そしてそれは、「旦那一人の稼ぎでやっていけるのか問題」にも発展する可能性を秘めています。そんな問題を、転勤する先々でクリアしていく必要があるのです。

僕はもともと田舎の出身で、マイホームに対する憧れがありました。人によって賛否は分かれると思いますが、ずっと賃貸住まいよりも「自分の家に住んでいる」という状態の方が精神的に安定するんですよね。転勤族にとって家を買うことは相当リスキーではあります。ただ、子どもが成長し、2人目ができたりなんかすると、賃貸では手狭になるかもしれません。そして、部屋数の多い賃貸住宅を借りる方が住宅ローンよりも高くつく場合もあります。

そこで、清水の舞台から飛び降りるつもりで、いや、名古屋城の天守閣から飛び降りるつもりで、愛知県あま市に家を買いました。あま市は僕の地元(兵庫県篠山市)にどこか雰囲気が似ていましたし、そして奥さんの実家も近かったので、それが決め手になりました。今のところ転勤の辞令が出る気配はありません。今のところは、ですが・・・。